見立真一さんといえば、2012年に発生した「六本木クラブ襲撃事件」の主犯格であり、現在までに逃亡を続けてる重要指名手配犯です。
伝説の組織・関東連合において、重要幹部として、長年裏社会を仕切ってきたアウトローの頂点でもありました。
今日は、見立真一さん生い立ちと経歴について書いてみたいと思います。
見立真一の実家と父母。出身中学と中退した高校
見立真一さんは静岡県沼津市に生まれ、その後に家族で東京都杉並区に引っ越しました。
家族はタクシードライバーの父親と、母親、そして姉がいます。
非行少年の多くが荒んだ家庭、もしくは裕福な家庭に育った子が多い中、見立真一さんはごく一般的な家庭に生まれ育っています。
本名 | 見立真一(読み:みたてしんいち) |
生年月日 | 1979年3月16日 |
生誕地 | 静岡県沼津市 |
出身地 | 東京都杉並区 |
身長 | 168センチ |
出身中学校 | 東京都杉並区立東田中学校 |
出身高校 | 東京都立永福高等学校(2ヶ月で中退) |
家族 | タクシードライバーの父。母。姉。 |
小学生の頃から優等生でしたが、この頃から、猫を交通量の多い歩道橋から落としたり解剖するなど残虐な一面を覗かせていました。
東京都杉並区立東田中学校に進学すると、2年生頃から不良グループと遊ぶようになり、卒業までに鑑別所送致を経験するなど本格的に不良に目覚めます。
高校は当時は不良校として知られていた東京都立永福高等学校に進学するも、僅か2ヶ月で退学します。
高校を辞めた理由は傷害か強姦で少年院?IQテストで145を叩き出す
見立真一さんが早々に高校を中退した理由には、傷害事件、もしくは強姦事件を起こして少年院に入ったからという背景があるようです。
入院後、当時の少年院では、学校教育を受けていない者にも公平な結果が出る「新田中B式知能測定テスト」を受けさせられるのですが、そこで見立真一さんは衝撃の結果を出します。
なんと、見立さんは知能指数計測不可(IQ140以上)だと診断され、IQ145の天才だと発覚したのです。
流出してる見立真一の中学の卒業アルバムの写真はフルーツポンチ村上で偽物
中学2年生から不良になった見立真一さんですが、ネット上に間違った情報も流されています。
小学生の頃は優等生だったということで、その頃の写真に別人の写真をイタズラで流出させられ、「え、これが学生時代の見立真一なの?」と信じられています。
↓このメガネの少年の写真が、学生時代の見立さんだと誤解されています。
よく見ると、胸元に「村上」の名札を付けています。(流出写真は胸元部分がカットされてます)
このメガネの少年は見立真一さんではありません。
この少年はお笑いコンビ「フルーツポンチ」の村上健志さんの学生時代の写真です。
村上さんは芸人さんですが、流石に見立さんはネタにしにくいと思いますし、シンプルに迷惑だと思います。
見立真一は16歳で関東連合を復活さす。怖い先輩(76年生まれ世代)は全員逮捕でやりたい放題
永福高校を中退し、少年院に入った見立真一さん。
退院後は、16歳にして暴走族・永福町ブラックエンペラーに入り、そこでトップを張ります。
見立真一さん率いる永福町ブラックエンペラーは都内を中心に大暴れし、その時にすでに衰退していた関東連合を復活させました。
関東連合として組織の詳細については、別記事で解説しています。
関東連合は見立さんたちの2代前(1976年生まれ)の世代は活発でしたが、その世代の大物のほとんどが警察に逮捕され、その影響で見立さん世代はOBの顔を気にせずやりたい放題できたそうです。
見立さんが率いて以降の関東連合は、抗争に刃物を使うだけではなく、加減知らずのリンチ、歯や爪を取る拷問、抗争相手の家族や彼女を巻き込むなど、海外マフィアクラスの極悪ぶりでした。
見立さんは関東連合の仲間に対しても頻繁に暴力を振るい恐怖で支配していたそうで、見立さんの命令ともなれば、どんな無茶でも従うしかない状況だったようです。
見立真一が支配を徹底したのは臆病な性格が故?
見立真一さんは抗争相手を心身ともに徹底的に追い込むやり方は、その後の関東連合の基礎となり、組織はやがて関東で一番となりました。
残虐な印象が先行する見立さんですが、実は臆病な性格だったのでは?とも言われています。
見立さんの中学の先輩であり、若い頃は武闘派アウトローとして名を馳せていた与国秀行(谷山秀行)さんは、見立さんの本性を臆病者だと評しています。
与国さん曰く、見立さんが残酷な追い込みに徹していたのは、抗争相手からの復讐を恐れていたからこそだと推測しています。
また、身内に対しても暴力で支配していた見立さんですが、現役時代から仲間に安易に連絡先や住所を教えなかったそうで、それは下剋上や身内からの逆恨みを恐れていたからでは?とも推測されています。
見立真一の歴代の仕事。闇金や詐欺で成功するも株・賭博で失敗した過去
少年時代は関東連合の勢力を拡大させた見立真一さん。
大人になった後は、裏社会で躍動します。
見立さんは闇金融を立ち上げ、お得意の極悪な追い込みを武器にすぐに大金を稼ぐことに成功します。
多重債務者詐欺をやっていた頃は半端じゃない利益をあげていました。闇金で借金した客って、自分がどこから借りているかなんて分からなくなっているじゃないですか。それをいいことに、貸してもいない相手に返済を迫る。このときは月に3億円のあがりが半年続いた、と聞いています。「30歳までに100億円持つ」と当時の見立君はよく口にしていたけど、「この人なら実現するだろう」と思っていました。
見立さんは多重債務者詐欺まで行っていたとの証言もあります。
また、振込詐欺などにも手を出していましたようです。
ちなもに振り込み詐欺に関しては、利権を巡ってかの有名な木村兄弟と抗争も起こしています。
見立真一は収入が減ると関東連合の積立金を着服していた?
2006年の貸金業法改正により闇金事業の継続が困難になると、今度は野球賭博運営や株の仕手戦に手を出しましたが、この2つは失敗に終わりました。
見立さんは生活レベルを守るために、関東連合OBたちが相互扶助のために積み立てていた「連合経費」に手をつけていたとの逸話もあります。
元関東連合の柴田氏が出した書籍では、
ある時期から、「連合経費」という身内から集めたカネを、僕を含めた「正業で食べてる人間3人」で管理していたんです。抗争の準備、事件の解決にかかるカネ、放免祝いなどに充てられるという建前でした。ところが、実際にはプールしたカネの中から、見立君の家賃やクルマ代が支払われていた。僕はこうした内情を知っていたから、他のメンバーより冷めていた部分があったのかもしれません。
と書かれています。
関東連合は絆の強い仲間想いな組織のイメージがありますが、実はトップの見立さんは”やることはやっていた”そうです。
2012年に六本木クラブ襲撃事件を首謀して指名手配犯になる。理由は木村兄弟との抗争
警察の目を背け裏稼業に勤しむ見立真一さんですが、2012年に六本木にあるクラブ「フラワー」での事件がきっかけで、警察に追われる身となります。
見立真一さんは、仲間に抗争相手と勘違いした相手を襲撃させて死なせてしまう失態を犯してしまったのです。
巻き込まれ亡くなられたのは都内で飲食店を経営する藤本亮介さんです。
この事件の詳細と、人違いで巻き込まれた藤本さんの詳細は他記事で書いています。
事件後、関わった19人のうち、見立さんを除く18人が逮捕され、見立さんのみ逃亡生活を続けています。
見立真一※逃走中 | 33歳 |
石元太一 | 31歳 |
百井茂 | 30歳 |
岡崎修一 | 27歳 |
栗原克一 | 26歳 |
後藤亮二 | 26歳 |
國田正春 | 34歳 |
小池幹士 | 34歳 |
藤原修平 | 23歳 |
元原将輝 | 24歳 |
弓田貴広 | 25歳 |
東江力也 | 23歳 |
岩渕暁 | 27歳 |
屋我正英 | 31歳 |
本間裕典 | 20歳 |
金城勇志 | 30歳 |
増元宏明 | 26歳 |
小野雄一郎 | 28歳 |
未成年の少年 | 19歳 |
ちなみに、見立真一さんが襲撃したかった相手は、10代の頃から因縁のある”木村兄弟”の弟・孔次郎さんです。
見立真一さんと木村孔次郎さんの抗争の歴史を、簡潔にまとめてみます。
因縁は暴走族時代から成人後まで。西新宿事件が火種になって抗争が激化
木村兄弟と見立真一さんの対立の詳細は、こちらの記事にも書いています。
また、2012年の六本木クラブ襲撃事件に繋がったと言われている西新宿事件と、被害者の金村さんに纏わる詳細も過去記事にあります。
1990年代半ば | 木村兄弟の兄・泰一郎が見立真一から関東連合系「新宿十二社メデューサ」に誘われるもそっけなく断り見立氏の顔を潰す。 |
2000年代前半 | 見立真一氏派と孔次郎さん派が振り込め詐欺の利権を巡って対立し、都内各地で両派が襲撃し合う。 |
2000年代中盤 | 孔次郎さん傘下のグループメンバーが、組織のお金を盗んで見立真一さん派に寝返ろうとするも、孔次郎さんが察知し裏切ったメンバーを粛清。見立氏が激怒。 |
2006年 | 孔次郎さんが渋谷区道玄坂の女の子のお店で軍用ナタを持った男に襲撃される。孔次郎さんの戦友が大怪我する。 |
2008年3月 | 渋谷区広尾のちゃんこ屋で弟の親友・武田修さんが見立さん一派と口論し、見立派のケツモチ・金村剛弘さんに殴り飛ばされる。 |
2008年3月〜 | 孔次郎さんが西新宿の吉野家にいた関東連合メンバー・石元太一さんを発見し携帯電話を奪い、金村さんに宣戦布告の電話。 |
2008年3月15日 | 金村さんは西麻布にて見立さんの誕生日パーティーに参加。翌日早朝に帰宅する際に、自宅前で待ち伏せしていた目出し棒を被った男達に金属バットで撲殺される。※西新宿事件 |
2008年5月 | 孔次郎さん池袋のキャバクラで刃物に刺される。 |
2008年5月〜 | 関東連合の元幹部である石元氏や伊藤リオン氏が襲撃される。 |
2012年9月 | 六本木のクラブ「フラワー」にて孔次郎さんと勘違いされた男性が金属バットをもった男たちに撲殺される。石元太一氏などが逮捕され、見立氏は全国指名手配となる。※六本木クラブ襲撃事件 |
見立真一の意外な事実。成人後の逮捕歴、妻子持ち、69の裏事情。
指名手配になって以降の見立真一さんの近況に纏わる記事は、過去に書いています。
見立さんが2012年に行方を眩ませて以降、見立さんに纏わる多くの情報がネット上で飛び交いました。
その中でも衝撃的だったのが、実は妻子持ちだったということです。
相手は東南アジア系という情報もあれば、金髪美女という噂もあります。
私生活の情報を仲間にも隠すほど警戒心の強い見立さんが、女性に子供を産んでもらい、一緒に住んでいたなんてギャップがあります。
ただ見立さんが一緒に住んでいた自分の子供を産んだ女性と入籍していたかまでは不明です。
2012年の事件以降、一緒に住んでいたとされる高級マンションから妻子の姿は見かけなくなったそうです。
見立真一は成人後に一度も逮捕されたことがない
少年時代は傷害事件などやりたい放題だった見立真一さん。
大人になった後は、表立った非行ではなく、闇稼業に専念するようになりました。
手を出した違法行為は、闇金や振り込め詐欺、賭博など様々です。
驚くべきは、見立さんは成人して六本木の事件を起こすまで、一度も逮捕されたことがないということです。
あれだけの悪事を働きながらも、一度も逮捕されたことがないというのは、やはり本人の知能の高さが本物であると認めざるおえないです。
有名な69と見立真一は関係ない。松崎重氏と井荻レーシング
関東連合が恐れられた理由の1つに、抗争相手を拷問した後に、羞恥心を与えることです。
ある時期に雑誌に暴走族風の男性2人が逆方向に覆い被さった写真が載り、いつしかそれが関東連合及び見立真一氏が抗争相手にやらせて撮らせたとの噂が広がりました。
現在でも検索窓に「見立真一 69」という検索歴が多く残っています。
しかし、それに関しては見立氏は関係なく、別の関東連合系グループのトップだった松崎重(クロス)さんが行っていたことで、見立さんの仕業ではなかったのです。
ちなみに流出してる有名な逆方向写真は、井荻レーシングが雑誌で「杉並は俺たちシメタ」のような発言をし、松崎さん仕切るグループが激昂し、仕掛けられ負けた際に撮られた写真です。
その他にも松崎さんは抗争相手を彼女の前で服を脱がして土下座強要、自分での行為強要、総長と副総長で行為をさせる、それらを写真に撮って自宅近所や学校の壁に貼り付けるというようなこともしていたそうです。
やられた不良は、大概すぐに引退するそうです。
ちなみに松崎重(クロス)さんという方は、成人後は大人のビデオの会社で成功を収めるなどしており、実業家として優秀なようです。
「東京リベンジャーズ」稀咲鉄太のモデルが見立真一
20年代に若者中心にブームになった不良系漫画「東京リベンジャーズ」。
この東京リベンジャーズは関東連合及び対立組織の実在した人間模様を参考にしてるそうです。
その中で、作品に登場する稀咲鉄太というキャラクターは、見立真一さんをモデルにしてるようです。
↓見立真一さんと稀咲鉄太の合致してる特徴は、
・慎重派で警察も捜査不可能
・喧嘩の強さは普通だが人を使うのが上手
・子供の頃から頭が良く知性的で中学生からグレる
・情報が少なくミステリアス
主にこの4点です。
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