市川海老蔵事件とは、2010年11月に現在の十三代目市川團十郎（当時は市川海老蔵）さんが、港区西麻布で関東連合のメンバーから暴行を受けた事件です。
この事件で関東連合というグループの存在が世間に広く知られるようになり、その後に様々な都市伝説などが飛び交うことになりました。
また、事件当初の印象が、その後の当事者たちの告白からガラッと変わった事件として知られてます。
今日は、市川海老蔵事件の内容と起きた理由、そして現在まで語り継がれている都市伝説について書いてみたいと思います。
市川海老蔵事件とは？関東連合メンバーの暴行され大怪我。5億の興行赤字
十一代目市川海老蔵暴行事件（じゅういちだいめ いちかわえびぞう ぼうこうじけん）は、2010年11月25日に港区西麻布で起きた暴行事件です。
当時、市川海老蔵（現在の十三代目市川團十郎）さんが、関東連合の男から暴行受けて大怪我をしたという事件です。
関東連合というグループに関しては別記事で詳細を書いています。
この事件は「関東連合」の存在が世間に広く知られるきっかけにもなりました。
2011年11月25日の朝7時20分頃、大怪我をして帰ってきた海老蔵さんを見た小林麻央さんが、「夫が怪我をして帰ってきた」と110番通報し明るみになりました。
酒癖の悪さと”人間国宝発言”が先行して話題。記者会見では怪我の箇所の説明と「介護をしてる際に襲われた」との告白
2010年11月25日に市川海老蔵さんが大怪我をして病院に運ばれたとうことは、すぐに世間に報道されました。
同日の夜には父の十二代目市川團十郎さんが記者会見を開きましたが、怪我の具体的な理由については語られませんでした。
この時点でメディアでは海老蔵さんの話題が多く取り上げられ、著名人らから海老蔵さんが毎晩のように麻布などで飲み歩き、酒癖が悪いという素行が明かされていました。
野球選手に給料を聞いたり、自分が人間国宝であるという鉄板トークを持っていることも明かされ、世間からは心配する声よりも「自業自得だ」という声が強くありました。
4日後の11月29日には暴行した犯人が特定され逮捕状が取られると、同じ日に海老蔵さんは顔面整復手術を受けました。
逮捕状が出された伊藤リオンさんに関しては記事に書いています。
その後、2010年12月7日に海老蔵さんは記者会見を行いました。
暴行行為を受けてから初めての公の場だった為に、顔の変化が心配されていましたが、左目が充血する程度の外見だったことから歌舞伎ファンからは安堵の声が出ました。
記者会見で海老蔵さんは「飲食店で知り合った仲間と飲んでいて、その後、酔いつぶれた人を介抱していたらいきなり殴られた」と説明するなど、当初の憶測とはギャップのある説明をされました。
また、お酒の席で「俺は人間国宝だ」と自慢し挑発していた噂については「私は人間国宝ではありません」と否定しました。
怪我をした箇所は、骨が5つに割れしびれがあるなどと語り、左目は充血していました。
「前頭部左側頭部打撲、左上顎骨粉砕陥没骨折。それによる三叉神経の知覚障害と上顎洞血腫、左眼球打撲による結膜下出血。2本の前歯の骨折。内臓打撲による血尿などの全身多発外傷で全治2カ月と診断されました」
と話しました。
また、この会見上で無期限の歌舞伎出演自粛を発表しました。
市川海老蔵さんに暴行を加えた関東連合メンバー・伊藤リオンさんは2010年12月10日に逮捕され、その後2011年2月21日に釈放されました。
伊藤リオンさんは、2011年3月14日に懲役1年4月の実刑判決が言い渡されました。
2011年4月の報道では、 被告人が3月末に控訴取り下げと報じられました。
海老蔵事件の影響。CMや歌舞伎界が対応に追われる
海老蔵さんの事件は歌舞伎界を中心に、多方面に悪い影響を与えました。
収録済みで放送予定だった番組は放送中止に。
出演中だったCMは打ち切りになり、一部降板することに。
最も影響が及んだのは歌舞伎界で、京都南座で行われる予定だった吉例顔見世興行は六代目片岡愛之助と十五代目片岡仁左衛門が代役を務め、翌年1月から公演予定であった『初春花形歌舞伎』も中止となりました。
「テナント損失５億円」という記事が出るなど、海老蔵さんの事件の影響で赤字を被った業界が多数あったそうです。
海老蔵事件の真相。暴行の発端は海老蔵の悪酔い。石元太一に手を出し灰皿いっきを強要！後輩の伊藤リオンが激怒し連れ出す
海老蔵さんは暴行を受ける前夜の2010年11月24日午後11時頃から歌舞伎役者の仲間らと飲食していました。
その後、日付が変わった25日明け方に知人たちと別れ、午前5時5分から55分頃に西麻布のバーで一人で飲み、途中から同席した関東連合メンバーとトラブルになったという経緯です。
関東連合から暴行を受けたと明るみになった際、すでに海老蔵さん側のお酒の悪酔いが原因との憶測が出ていました。
海老蔵さんは会見の場で「友人の介護をしてる際に急に襲われた」と説明しましたが、多方面から信用されませんでした。
その後の報道から、お酒の場で同席していた関東連合の石元太一さんに、海老蔵サイドから酔って絡んだという事情が伝えられました。
石元太一さんについては別記事に書いています。
その挙げ句に髪を引っ張り、頭を叩く、頭突きをするなど暴力を振るい、灰皿でのテキーラいっきを強要するといった行為があったそうです。
その行為に、石元太一さんの後輩で同じく関東連合の伊藤リオンさんが激怒し、海老蔵さんにヤキを入れたということです。
石元太一は2012年には「頑張って欲しい」とエール
事件から4年後の2012年、海老蔵さんから絡まれた石元太一さんが芸能界デビューを果たしました。
その際に、石元太一さんは海老蔵さんについて質問されると、大人の対応を見せました。
海老蔵事件に話が及ぶと「もう示談になったことなので、ああだこうだ言っても潔くない」としながらも、「もともと知らない仲ではなかったので、これからは陰ながら応援したい。（いつか）『あんなことがありましたけど頑張ってください』と言えれば良いですね」と語った石元。
過去に飲みの席で、海老蔵さんが俳優業について真剣に語っていた際、その姿がとてもカッコ良かったとも発言し、海老蔵さんのことを讃えていました。
市川海老蔵暴行事件に纏わる噂。藤井リナをナンパ失敗？香里奈はガセネタ
市川海老蔵事件の内容に関しては、被害者である海老蔵さんが開いた記者会見での説明と、その後に関係から聞く話にギャップがありました。
そのおかげで、「海老蔵はまだ何かを隠してる」「誤魔化したいことがある」との印象が根付き、ネット上では多くの憶測が生まれました。
その結果、現在までに有る事無い事言われており、いわば都市伝説のような逸話が多く残っています。
特に有名なのが、モデルの藤井リナさんが海老蔵さんとの席に同席していたとの説です。
海老蔵さんが藤井リナさんをナンパするも、あっけなく断られ、不機嫌に。
そこに藤井さんの彼氏である石元太一さんが現れ、海老蔵さんは石元さんに怒りをぶつけ、その結果暴行事件に発展したという内容です。
後の報道で、藤井リナさんら何人かの芸能人が同席していたとして警察から事情聴取を受けたという報道が出ましたが、ほとんどの芸能人が事情聴取の事実はなかったと否認する中、藤井リナさんだけは無反応だったために、その説が強くなりました。
香里奈と松田龍平が同席していたと誤報が流れた
海老蔵事件が起きたのは2010年11月ですが、その約1ヶ月後の12月4日に日刊スポーツから、「海老蔵といたのは香里奈 松田龍平 ボコられるまでの状況を聴取へ」と題した記事が出ました。
記事によると、海老蔵さんが暴行された日は、はしごしていた飲食店のうちの1つで、俳優の松田龍平や女優でモデルの香里奈らと会食していた際に事件に巻き込まれたとのことです。
それらのことが捜査関係者の話として報じられました。
当時は人気が全盛期だった両俳優が本当に同席していたとしたら、かなりの大ごとだとしてネットで話題になりました。
しかし、同日中に日刊スポーツは「事実確認が不十分なまま記事を掲載した」と、お詫び記事をウェブサイトに掲載。
香里奈さんの所属事務所は「同席していた事実はありません。海老蔵さんとは面識もありません」と事実関係を全面否定。
後日、香里奈さん本人の口から「海老蔵さんとはお会いしたこともなければ、面識もない。どのような形で同席したという話になったのかわからないんですが、ご挨拶もしたこともない」と改めて否定しました。
現在でもネットで海老蔵さんと香里奈さんの関係に纏わる都市伝説が流れていますが、これは実は当時の日刊スポーツの誤報が原因なのです。
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