六本木クラブ襲撃事件の被害者・藤本亮介の経歴。犯人が木村兄弟と人違い

アウトロー

2012年に六本木のクラブ「フラワー」で起きた襲撃事件。

「六本木クラブ襲撃事件」、もしくは「フラワー事件」と呼ばれています。

事件までの経緯などが特殊で、事件から10年以上経った今でも、時にネット界隈などで話題となっています。

今日は六本木クラブ襲撃事件について、分かっていることを整理して書いてみたいと思います。

六本木クラブ襲撃事件のまとめ。関東連合が木村兄弟を狙って襲撃し逮捕

六本木クラブ襲撃事件は2012年9月2日に、港区六本木にあるクラブ「フラワー」で起きた襲撃事件です。

正式名称は「六本木五丁目雑居ビル飲食店内殺人事件(ろっぽんぎごちょうめざっきょびるいんししょくてんないさつじんじけん)」で、別名「六本木クラブ集団暴行死事件」、「フラワー事件」とも呼ばれています。

2012年9月2日午前3時40分頃に、六本木共同ビル(ロアビル)2階に位置するクラブ「フラワー」のVIPルームで男女友人ら5名で遊んでた藤本亮介さんが、突如10人ほどの目出し帽姿の男らによって、持参した金属バッドで襲われ、その後に搬送先の病院で死亡

一緒にいた友人2名も男性らか軽い暴行を受け軽傷の怪我を負っています。

事件の当日、お店は音楽イベントで大音量の音楽が流れていたことから、事件に気づかないお客さんも大勢いたそうです。

監視カメラに一部メンバーの顔が写っており、さらには逃走に使用したワゴン車が特定されたことで、関東連合メンバーによる事件であることがわかり、短期間での逮捕に至っています。

関東連合が崩壊し六本木の勢力図が変わった事件。逮捕されたメンバーの名前と年齢

六本木クラブ襲撃事件に関わったとされるのは19人。

近所の監視カメラの映像から、すぐに関東連合による犯行だと断定されました。

関東連合という組織については別記事に書いています。

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監視カメラの映像が一般に公開されると、直近で芸能界デビューを発表していた石元太一さんの姿がありました。

主犯格の見立真一、石元太一さんは古くから有名な関東連合のメンバーだったことから、当時は「やっぱり」という声がありました。

石元太一氏に関しては別記事で詳細を書いています。

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※石元太一氏とこの事件の関わり方に関しては諸説あり。

ただ、暴力団関係者や19歳の未成年の少年が混じるなど、意外性のあるメンバーも多くいました。

一度は韓国に逃亡したグループもいましたが、その後に自主したり、すぐに捕まるなどして、実行犯は全員捕まりました。

逮捕されたのは19人の内18人で、事件を首謀した主犯格の見立真一のみ海外逃亡を計り、現在も捕まっていません。

事件後にフィリピンへの出国が確認されていますが、その後の消息は不明となっています。

見立真一※逃走中 33歳
石元太一 31歳
百井茂 30歳
岡崎修一 27歳
栗原克一 26歳
後藤亮二 26歳
國田正春 34歳
小池幹士 34歳
藤原修平 23歳
元原将輝 24歳
弓田貴広 25歳
東江力也 23歳
岩渕暁 27歳
屋我正英 31歳
本間裕典 20歳
金城勇志 30歳
増元宏明 26歳
小野雄一郎 28歳
未成年の少年 19歳

多くの加害者が出所(2024年時点)

事件後の裁判では石元太一さんの懲役15年が最長として、1人に13年、4人に11年、2人に10年、1人に8年が決まりました。

その他、凶器準備集合罪のみで起訴された6人に対しては懲役1年6月、執行猶予4年(求刑懲役1年6月)の判決でした。

収容された時期はわかりませんが、2024年の時点で事件に関わった半分以上の方が出所済であることがわかっています。

尚、主犯格の見立真一氏だけは未だに逃亡中です。

フィリピンへの出国の情報は掴めてるそうですが、その後にさらに別の国に逃げたり、もしくは国内に戻っている可能性が高いようです。

警戒心の強い見立氏だけに、逮捕は難しいと言われています。

間違えて襲われた被害者の藤本亮介の華麗な経歴。スポーツ万能で仕事もできる男

六本木クラブ襲撃事件の犠牲者になった藤本亮介さん。

死因は頭蓋骨損傷による失血死または脳幹部損傷とみられています。

藤本さんが”人違い”で被害者になったのは有名です。

藤本亮介さんは実業家で、大手夜職グループのエース的存在であり、渋谷で女性を横につけるスタイルの焼肉屋を経営し、アイディアマンとしても業界で有名な方でした。

報道された際の写真がコワモテだったことから、純粋に関東連合と揉めていたのでは?と言われていましたが、実際は関東連合とは全く接点のない方でした。

名前 藤本亮介
出身地 長野県
年齢 31歳(2012年9月当時)
住所 東京中野区上高田
出身高校 埼玉栄高校。ホッケー部でインターハイに出場。
職業 飲食店経営。渋谷ガールズ焼肉「雌牛」、元「SIKグループ」の有望株。

藤本さんの出身校はスポーツの名門・埼玉栄高校です。

高校時代はホッケー選手として活躍し、インターハイに出場した実績があります。

進学した大学は中退してしまいますが、その後に塗装関係の営業職を経て、東京都高円寺の女性接客のお店でボーイとして働きました。

藤本さんのボーイとしての仕事ぶりは素晴らしく大手グループの中でも屈指の実力者として、グループのNo.2に君臨していたそうです。

亡くなる1年前の2011年2月に資本金300万で起業し、渋谷に女性が接客する焼肉店『雌牛(めうし)』をオープンすると、いきなりメディアに取り上げられるなど話題となりました。

亡くなったクラブ「フラワー」ではVIPルームで遊ぶ常連客だったとのことで、実業家としての稼ぎは順調だったようです。

また、亡くなった当時の彼女は歌手のCHARMの妹のYUNAさんと、私生活も順調でした。

公私共に順調でだっただけに、31歳の若さで亡くなるのは、とても悔しかったことでしょう。

関東連合に命を狙われた木村兄弟の弟が藤本亮介を影武者にして利用

人違いで悲惨な目に遭ってしまった藤本亮介さん。

ちなみに関東連合が本当に狙っていたのは、かの有名な”木村兄弟”の弟の木村孔次朗さんです。

木村兄弟については別記事で詳細を書いています。

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そもそも、なぜ木村孔次朗さんは関東連合に狙われていたのか?

そもそも、なぜ木村孔次朗さんは関東連合に狙われていたのか?

木村兄弟と関東連合は、90年代から因縁を持つ険悪な関係でした。

特に関東連合のトップと言われていた見立真一さんとは野猿の仲でした。

見立真一氏がどんな方なのかについては別記事で書いています。

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特に木村兄弟の弟の孔次朗さんは、関東連合の重要幹部・見立真一さんと大人になっても何度もやり合っている仲で、いつしか命を狙われる対象となっていました。

関東連合と木村兄弟が揉める経緯をまとめると以下のようになります↓

1990年代半ば 兄が見立真一氏から関東連合系「新宿十二社メデューサ」の誘いもそっけなく断る。見立氏は顔を潰される。
2000年代前半 見立真一氏派と孔次郎さん派が振り込め詐欺の利権を巡って対立。各地で抗争。
2000年代中盤 孔次郎さん傘下のグループメンバーが、お金をもって見立真一さん派に寝返ろうとし、孔次郎さんが察知し裏切ったメンバーを粛清。そのことに対して見立氏は激怒。
2006年 孔次郎さんが渋谷区道玄坂の女の子のお店で軍用ナタを持った男に襲撃される。孔次郎さんの戦友・武田修さんが大怪我。
2008年3月 渋谷区広尾のちゃんこ屋で武田修さんが見立さん一派と口論し、関東連合のケツモチ・金村剛弘さんに殴り飛ばされる。
2008年3月〜 孔次郎さんが西新宿の吉野家にいた関東連合メンバー・石元太一さんを発見し携帯電話を奪い、金村さんに宣戦布告の電話。
2008年3月15日 金村さんは西麻布にて見立さんの誕生日パーティーに参加。翌日早朝に帰宅する際に、自宅前で待ち伏せしていた目出し棒を被った男達に金属バットで撲殺される。※西新宿事件
2008年5月 孔次郎さん池袋のキャバクラで刃物に刺される。
2008年5月〜 関東連合の元幹部である石元氏や伊藤リオン氏が襲撃される。
2012年9月 六本木のクラブ「フラワー」にて孔次郎さんと勘違いされた藤本亮介氏が金属バットをもった男たちに撲殺される。石元太一氏などが逮捕され、見立氏は全国指名手配となる。※六本木クラブ襲撃事件

事件の伏線になったと言われている「西新宿事件」との犠牲者の金村さんに関しては別記事に書いてあります。

西新宿事件の被害者・金村剛弘に衝撃の事実?犯人と木村兄弟の関係
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木村孔次朗は自分と特徴が似ている藤本亮介に私物をプレゼントして関東連合を欺く

関東連合に命を狙われていることに気づいた木村孔次朗さん。

自分に特徴が似ている藤本亮介さんと出会うと、計画的に彼を自分の影武者に仕立てようとします。

ちなみに木村孔次朗さんと藤本さんが似ている点は、

・浅黒い肌

・ベリーショートの髪型

・高身長で体格が良い

・片足を引きずるような歩き方

・ハッキリとした目鼻

↑この4点です。

孔次朗さんは藤本さんの誕生日に私物と同じ物をプレゼントしたり、洋服をあげるなどして、藤本さんを自分の影武者に仕立てたのです。

そして、2012年の9月に勘違いした関東連合のグループが藤本さんを奇襲し、六本木クラブ襲撃事件に繋がったのです。

まるで映画のような展開でびっくりですね・・・。

関東連合の重要人物が逮捕され、さらには重要幹部が海外に逃亡したことで、六本木で暗躍していた組織は崩壊状態に陥ったのです。

逃亡した後の見立真一さんについては別記事に書いています。

見立真一の逃亡生活の現在。フィリピンと国内潜伏。顔は髪で豹変?
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たまに木村兄弟のキャッチフレーズに「関東連合を解体した男」なんてありますが、これはまさにその通りなのです。

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